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株式会社ケアレンツ

送迎業務ヒヤリハット 傾向と対策 【走行中不備編(6)】他車とのすれ違い・合流

  • 2021
  • 送迎業務ヒヤリハット 傾向と対策 【走行中不備編(6)】他車とのすれ違い・合流 はコメントを受け付けていません

デイサービス等、介護の送迎業務において、具体的にどのようなヒヤリハットが発生しているか? その影響範囲はどこまで及ぶか? 対策をどのように打っていけばよいか?

具体的なサンプルをもとに、紐解いていきます。

今回は、送迎車を運転中、他車とすれ違ったり、合流する際のヒヤリハットを取り上げます。

  • 細い道での対向車とのすれ違い
  • 一方通行を逆走してくる車
  • カーブで中央線をはみ出して迫ってくる対向車
  • 自車の直進を右左折で妨害する対向車
  • 右左折時に他車の直進妨害をしてしまう自車

細い路地に入ったところ、前方からハイエースが坂の上から降りてきました。私が大通りにバックで下がりましたが、危ない状況でした。

住宅街の道で、道が狭く対向車が来たため譲り合いはできたが、離合が難しかった

農道で、対向車が高速で走っていたので危険でした。

対向車が電信柱を避ける為に中央を越える勢いで向かってきた為ヒヤッとした。

細い道での、対向車とのすれ違い時のヒヤリハットです。住宅街の生活道路や農道などは、道を熟知している地元住民の車が飛ばすことも多いですね。特に、こちらが大型のハイエースなどの場合、すれ違いの難易度が上がります。譲り合いができる道幅の広いポイントを予め把握しておくと、安心できると思います。また、交通量が多くてすれ違うことが多い道を通らざるを得ない状況が多発する場合は、ハイエースなどの大型車で一度に送迎する代わりに、軽自動車のピストン輸送で代替できないか検討してみて下さい。意外とそっちのほうが、安全に短時間で送迎が行えるかもしれません。

セレナで田んぼの道を走ったところ、対向車にドアミラーが接触しそうになる。送迎車は左側ギリギリを走っていたため、送迎車のみならず対向車にも問題があると考えられる。必要に応じて徐行又は停止、ドアミラーをたたむ。緊急性がある場合はクラクションを鳴らすといった対応ができるようにする。

細い農道で交差点になる場所にて、進行方向より対向車がこちらに向かってくるのが見えたため、幅が少しでも広い場所にて通過待ちをした。

狭い道路での行き違いで、対向車がこちらに向かってくるのが見えたため、予め広い場所で停車し、過ぎるのを待った。停まっていた場所の先にちょうど左側の駐車場に人がいたため、このまま進んでいたら、対向車と歩行者に挟まれるところだった。

狭い道で、対向車とギリギリすれ違えるかも…ぐらいの見通しになった場合は、こちらは完全に停車するのもいいでしょう。それでも不安なときは、安全にすれ違えるポイントまでバックするのもアリです。ゆっくりとバックする時間が惜しくなるかもしれませんが、擦って車両事故になってしまうよりは、よっぽど時間短縮です。

すれ違い困難な細い道で、お互い譲り合った。相手がパッシングしたので、譲ってもらったと思い、こちらが発進した。そしたら、相手も発進してきた。しかも、真っ正面に勢いよく行く手を塞がられたように停車。こちらが、バックして道を譲る。相手は、何もなかったかのように過ぎさった。

パッシングによる合図は、「貴方に譲ります。先に行って下さい」と「私が先に行きます。貴方はそこで止まっていて下さい」の、相反する2つの意味合いで使われます。とてもややこしいですね。一応、前者の方は減速または停車しつつサインを出し、後者の方は加速しつつサインを出すので、状況から読み解けることは多いですが、この例のようにお互いの考えがすれ違うことも多々有りますので、積極的な活用は推奨できません。

一方通行をトラックが逆走してきた。

一方通行を逆走、一旦停止無視車に出会した。距離があったため危険は無かった。

住宅街の短い一方通行などは、特に逆走車が多発しますね。土地勘の無いドライバーが、一方通行標識を見落として入ってくることもあります。

カーブのある道路で、対向車が中央線にはみ出してきた。接触を予想し当車両は停止した。

狭い道路のカーブで、対向車が凄くスピードが出てて怖かったです。

自転車学校の前の道のカーブは、見とおしが悪く、スピードを落とさずに、曲がって車が多く、ぶつかりそうになった。

地下トンネルで、対向車が車線を思い切りはみ出してきた。

急カーブのある狭い道で、カーブミラーで対向車を確認できる位置にさしかかると同時に、カーブの先から対向車が現れる。正面衝突する危険があった。

曲がり角度の大きいカーブでのインシデントです。スピードが出た車が、曲がり切れずに中央線をはみ出すことがよくあり、正面衝突の危険性や、避けようとして急ハンドルで逆にこちらが路肩にはみ出てしまう危険性があります。脇に居る歩行者や自転車も、接触すると大変なことになりますね。対向車の有無に関わらず、カーブは入る手前で十分に減速することが基本です。特に、車椅子の方を乗せた送迎車を運転してる際に、急スピードでカーブを曲がると、車椅子の乗客に大きな慣性力が掛かり、怖い思いをさせてしまいます。

反対車線の車が、右側にある店に入ろうと、急に右に曲がったため、衝突しそうになりました。急ブレーキをかけ、事故を防ぎました。

センターラインのない細い道で、対向車が突然右折をしてきた。狭い道路で徐行していたが急ブレーキを踏んでしまった。

病院の方へ直進している際、前方より急に車が左折してきた。徐行をしていたため、衝突はしなかった。対向車からはこちらが見えづらい道路であるため、今後も意識して運転する。

右折レーンのある交差点を直進しようと信号待ちしていると、前方の車が斜線の真ん中で右にウィンカーを出して止まっていた。青になったため直進しようとすると、前方の車は右にウィンカーを出したまま左折した。

朝の送迎時、大きな交差点で信号が青になり、前のバイクに続いて自分の車も直進したが、右折待ちの対向車が強引に右折してきた。

対向車の右左折による、直進妨害のインシデントです。路面上の店や施設に入ろうとする対向車が、急に曲がって自車の進路上に出てきてヒヤッとすることもよくありますよね。ウインカーを早めに出してアピールしてくれていれば危険予知もしやすいですが、得てしてそういう車は曲がると同時にウインカーを出したり、そもそもウインカーを出さなかったりします。また、交差点で右折する際に、対向の直進車とぶつかるタイミングで右折を始めてしまう車もいます。2019年の大津保育園時死傷事件では、それで弾き飛ばされた車が園児の列に突っ込み、最悪の結果になってしまいました。予測して回避するのは難しいですが、怪しい振る舞いをする車を見かけたら減速をして、いざというときブレーキができるようにしておくのが一歩目です。

見晴らしの悪いT地路で、左に気をとられ、右を確認しようとしたら、前に出ていたため、右から来た車にぶつかりそうになった。

センターに戻る時、道路を右折する時に左から車が来ていたが、ドライバーが曲がろうとした。すぐに車が来ていることを伝え、止まった。事故につながるので添乗員でも左右しっかりと見る事が必要だと思いました。

T字路で止まって左右確認をしていた。右側が見えにくく、少しだけ前に出して止まっていると、直進車にだいぶ手前からクラクションを鳴らされた。右折すると間違われた様だった。以後気をつけていきます。

●●様の家を出る時に、植木が茂っており、右から急に車が来て、ぶつかりそうになった。

帰りの送迎が終わり、センターの駐車場に戻ろうと右折していたら、すごいスピードで車が直進してきてぶつかりそうでした。怖かったです。

交差点で正面から対向車が来ているが、巻き込み確認の方を優先にしてしまい、対向の直進車への注意が足りなかった。右折を中断して、急ブレーキを踏んでしまいました。

センターに戻る途中の一時停止のT字路で、右折の際、左から曲がってくる車の影になって左からの直進車が見えず、出てしまった。相手の車も止まってくれたので事故にはならなかった。

片側1車線の道路を右折しようとした際、対向車2台の車間が大きく開いていたので、1台目を通してから右折しようとしたが、2台目の車が速度を上げて迫って来たため、右折を中断し、接触には至らなかった。送迎が3便対応になっていたことで、気持ちの面で焦りがあったことが原因である。

先程のとは逆に、自車の右左折によって、他車の直進妨害をしてしまうインシデントです。見通しの悪い交差点で、交通量が多かったりすると、安全確認をして進もうとしても次の瞬間に危険な状況が新たに発生したりして、神経を使いますよね。原則としては、慌てずに落ち着いて、十分に安全確認を行って進むことを心がけて下さい。添乗員が乗っている場合は、分担して安全確認を行うという方法もあります。車の装備面では、車の前面に取り付ける「フロントカメラ」や「ブランドコーナーモニター」で、鼻先を出すだけで左右の死角をカメラで確認できるようにする方法もあります。

大きな国道の交差点で左折をした際、前方の車が勢いよく右折してきたため接触しそうになった。割り込む車には注意が必要です。

右折するときに、前から来た対向のトラックが止まったので右折したら、いきなり左折してきて、クラクションをならされ、びっくりした!

三差路に進入した際、直進する車が飛び出してきた。自車が減速していたので接触がは防げた。今後の対応として、三差路に進入した際は、左右を再度確認し、ゆっくり進みながらも再度確認すること。

右左折のタイミングが重なってしまうインシデントです。左折車優先の原則は抑えるようにして下さい。右折車は、左折車の進行を妨げてはいけません。「伊予の早曲がり」「茨城ダッシュ」「松本走り」「山梨ルール」「播磨道交法」といった、フライング右折のご当地ルールはNGです。また、トラック等の大型車は、狭い交差点に置いて、内輪差を解消するために一旦反対方向にハンドルを切ってから曲がることがあり、意図をうっかり誤解してしまうことがあるので、念頭に置いておいて下さい。大型車の前方空間はなるべく広めに開けておくようにするのが、お互いの安全のためです。

どのようにすれば事故を防げるでしょうか?

  • 他車と衝突する状況予測をして、危険度が高いと判断したら車の速度を緩めた上でいつでもブレーキが踏めるようにしておきましょう
  • すれ違い困難な狭い道では、譲り合いができる道幅の広いポイントを予め把握しておきましょう
  • すれ違い困難な狭い道でギリギリ危険なすれ違い状況になったときは、完全に停車して相手を進ませるか、安全にすれ違えるポイントまでバックするようにしましょう
  • カーブに入る手前では、十分に減速しましょう
  • 一時停止線が無くても、危なそうな交差点では停止して安全確認をしましょう
  • 一時停止線では、後続車からのプレッシャーを気にせず、しっかり一時停止して安全確認をしましょう
  • 怪しい振る舞いをする車を見かけたら減速をして、いざというときブレーキができるようにしましょう
  • ブラインドコーナー対策として、「フロントカメラ」や「ブランドコーナーモニター」の導入活用検討をしましょう


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