ささえるひとを、しあわせに。

menu

株式会社ケアレンツ

送迎業務ヒヤリハット 傾向と対策 【送迎情報管理不備編(2)】道路状況の把握不足

  • 2020
  • 送迎業務ヒヤリハット 傾向と対策 【送迎情報管理不備編(2)】道路状況の把握不足 はコメントを受け付けていません

デイサービス等、介護の送迎業務において、具体的にどのようなヒヤリハットが発生しているか? その影響範囲はどこまで及ぶか? 対策をどのように打っていけばよいか?

具体的なサンプルをもとに、紐解いていきます。

カーナビやGoogleMapなどのルート機能、便利ですよね。どのルートを通れば最短で目的地に着くか、おおよそ何分掛かるかを、すぐに導き出してくれます。

ですがご存知の通り、カーナビが導き出した最短ルートが、福祉送迎車輌で走行するにあたって最も安全というわけではありません。住宅街の狭い道や、左右が田んぼになってる農道など、ハイエース等の大型車では通り辛い道もあります。道路工事で道が塞がってる場合もあります。地図上では広い道でも、路上駐車だらけで狭くなりっぱなしの道もあります。

条件の悪い道を走ると、当然、到着予定時刻は後ろ倒しになって、送迎遅延が発生します。遅れるだけならまだしも、無理やり間に合わせようとして急ぐと、事故になりかねません。

  • 送迎計画で指定された各利用者宅への到着予定時刻に無理がある。
  • 送迎計画で指定されている走行ルートに、通行不可能な道が含まれている(道路工事など)
  • 送迎計画で指定されている走行ルートに、通行が危険な道が含まれている(ガードレールの無い崖道など)

これら、道路状況の把握不足が発生したとき、業務にどのような影響がでてくるか? 実際のヒヤリハットを元に、見ていきましょう。

朝の送迎、●●様宅まで急いで35分はかかると思う。自宅からの移動の時間もあるので、時間の調整が必要。

8時30分出勤のスタッフにどうがんばっても時間が間に合わない人数にコースを付けられていました。

ずっと送迎表の時間的に走るのはちょっと無理があります。

送迎で、●●さんと■■さんの組み合わせは、非常に時間がかかりますよう検討ください。

計画と実際には、必ずズレが発生します。最初から完璧な送迎計画を立てるのは無理なので、実際に運転した送迎ドライバーの意見をこまめに聞いて、調整を行っていきましょう。

同じ送迎計画でも、運転を担当するドライバーによって、計画通りできたり遅延したりの差異が出ることがあります。要因は様々で、単にその日の道路状況や天候に恵まれた場合もありますが、ひょっとしたら計画通り間に合ってるドライバーは危険なスピード違反をしていたり一時停止で止まらなかったりで時間短縮をしている…かもしれません。ドライバーからすると、無理な計画を押し付けられてなんとかしろと突き放されると、そうせざるを得なくなりますよね。そういう視点も持ちつつ、こまめなヒヤリングと柔軟な計画調整を行うことが、安全に寄与します。

詳しくは別項にて取り上げますが、送迎業務においては、利用者の乗せ降ろしの時間的余裕も、利用者ごとの状況を鑑みて個別に調整する必要が出てきます。車椅子の利用者なら安全に乗せ降ろしするのに相応の時間が掛かりますし、玄関をピンポン鳴らしてから出てきてくれるまでに時間が掛かることもしばしばだからです。

新規のお客様を迎えに行った際、地図で確認したルートを通ろうとしたところハイエースでは通れない狭い道がルート上にあることが分かり、急遽迂回してたどり着いた。

●●様の送迎にセレナでいきましたが、ご自宅まで迎えにいくのに、道路脇に車を停めますが、道幅も狭くできれば軽でいったほうがいいとおもいました。

ハイエースなどの大型車両で通りにくい道、結構ありますよね。無理して通らず、できるだけ迂回ルートを模索しましょう。どうしても細い道を通らざるを得ない場合は、割り切って軽自動車のピストン輸送に切り替えたほうがトータルの時間短縮になることもあります。

●●様と■■様の送迎が逆になっており時間変更して送迎に行きました。

送迎順の違いにより誤経路を走ることになり遅延の原因にもなりました。

●●様のお宅から■■様のお宅にいく道が繋がらなかった。

順番を間違える系の報告もよく上がってきます。入れ違いミスになってしまう運用上の理由も様々あるんでしょうが、この種の問題が発生すると、利用者への連絡不備が同時に発生してクレームにも繋がるので注意する必要があります。

朝の送迎時、急遽運転担当の車を変更したため、焦ってセンターを出発してしまい、送迎表を忘れていってしまった。すぐに、センターへ連絡し、昼食と送迎予定の利用者様確認し、問題なく送迎できました。

慌ただしい出発前のドタバタで、送迎表やルート地図を忘れてしまうことがあります。慣れた道、いつもの利用者なら、暗記でそのまま送迎業務を行うこともできるかもしれませんが、記憶だけに頼るのはできるだけ止めたほうがいいでしょう。

どのようにすれば事故を防げるでしょうか?

  • 作成した送迎表に指定された時間の通りに余裕をもって運転できたか、運転手にこまめに意見を聞きましょう。
  • 運転手からのフィードバック情報は、送迎計画へ柔軟に反映させましょう。
  • 細くて危険な道は無理して通らず、できるだけ迂回ルートを模索しましょう。
  • スタッフ間の連絡は常に取れるような機材の準備をしておきましょう
  • 利用者本人や家族にもこまめに情報共有連絡をしましょう
  • 少しでも普段と違う違和感を感じたら、報告を上げて、施設内で共有しましょう

~あなたの施設でできるヒヤリハット活動~

あなたの施設のヒヤリハット情報、効率的に収集してみませんか?
送迎リスク診断、やってみませんか?

お気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちらから

関連記事

コメントは利用できません。

サービス

ヒヤリキャット