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株式会社ケアレンツ

送迎業務ヒヤリハット 傾向と対策 【走行中不備編(5)】自転車・そのほか飛び出し

  • 2021
  • 送迎業務ヒヤリハット 傾向と対策 【走行中不備編(5)】自転車・そのほか飛び出し はコメントを受け付けていません

デイサービス等、介護の送迎業務において、具体的にどのようなヒヤリハットが発生しているか? その影響範囲はどこまで及ぶか? 対策をどのように打っていけばよいか?

具体的なサンプルをもとに、紐解いていきます。

今回は、送迎車を運転中、自転車や動物などが飛び出してくるヒヤリハットを取り上げます。

  • 道の脇から真ん中にずれていく自転車
  • バランスを崩して倒れ込む自転車
  • 車や建物の影から飛び出してくる自転車
  • 一時停止線で止まらない自転車
  • 交差点で飛び出してくる自転車
  • 逆走する自転車
  • 右折時に交差点中央を通ってショートカットしてくる自転車
  • 傘差し片手運転のフラフラ自転車
  • 飛び出してくる犬や猫や野生動物

自転車が飛び出してきた際、どのようなリスクが発生するか? 実際のヒヤリハットを元に、見ていきましょう。

朝の送迎で、走行中にお婆ちゃんが自転車で道をフラフラ走っていて危なかった。

自転車の集団小学生が、5~6台で道幅一杯に広がって走行していた。

西日が眩しく、さらに窓ガラスが汚れていて見にくいのも重なり、対向車に気をとられて避けた場所に、小学生が自転車で走行中だった。

歩車分離されてない生活道路では、自転車は大変自由に行動します。割り切って、自転車に常に譲る運転を行うようにしたほうが、精神的にも楽になれるかもしれません。先行する自転車が道を塞いでこちらに気づいてくれない場合はクラクションを鳴らしたくなるかもしれませんが、煽り運転行為と捉えられるリスクがあるので控えましょう。特に、重たい荷物を積んでる自転車はバランスが悪いので、ちょっと驚かせただけでもバランスを崩して人身事故に繋がります。

道路を走行中、自転車に乗った少年が前を走っていました。少年は周りを全く気にしていない様子で蛇行運転をしていたため警戒しながら近づいたところ、案の定、送迎車の前に飛びだしてきた。

帰りの送迎時、道路脇にあるコインランドリーの前に自転車が来て降りようとしたとき、バランスを崩して自転車ごと倒れたのを目撃。自転車の動きには注意して運転しないといけないと思いました。

住宅街を走行中に、幼児が自転車で飛び出してきそうだった。

脇を走行中の自転車が横にズレて自動車の進路に飛び出してくる前提での危険予知運転が大事です。前方の歩行者や電柱などの障害物を避けるために、後方確認せずに進路変更を行うのも多発します。バックミラーは装備してませんし、最近の自動車はエンジン音が静かですからね。

朝の送迎時、車の影から自転車に乗った小学生が飛び出してきた。

無灯火の自転車の飛び出し。最徐行していたので、なんとかかわせた。

お客さんの集合住宅の駐輪場から突然、自転車が高速で飛び出してきた。最徐行していたので間に合ったが、強めのブレーキを踏んでしまった。

片手にサッカーボールを持ちながら自転車に乗っていた小学生男子がバランスを崩し、車道に出てきた。

狭い道路を進行中に、右側より子供を乗せた自転車が出て来たので徐行、親は曲がってすぐ停止。しかしその後から子供だけの自転車が親の自転車を追い越し出て来ました。徐行していたのですぐ停止出来て良かったです。

●●様のお宅に向かう途中に、ゴミ収集車を避けようと右側にふったところ、右の路地から自転車が急に飛び出してきました。スピードは全く出てなかったため十分に距離を持って止めることができましたが、場合によっては事故になる場面だと感じました。これからも十分に側道からの飛び出しには注意が必要だと考えます。

特に子供は、自分の進む方向しか見ていないものと考えましょう。左右確認も後方確認も全くしない、という前提で危険予知運転を心がけてください。送迎車は急ブレーキを踏むと車内の乗客にダメージを与えてしまうので、急ブレーキを踏まないといけないような状況をできる限り作らないようにするのが大事です。

自転車は一時停止しない場合が多いから、優先道路を走っていても一時停止は必ずすること。

自分が優先道路を走行中に、坂の上方から自転車がすごい勢いで降りてきて、一時停止をしないで目の前を通過してきた。危なかった。

対向車が一時停止した脇を、一時停止無視をした自転車が飛び出してきた。注意して走行していたので接触は無かったが、とても危険。

自転車は、一時停止線も無視して止まらないことが多いですね。視界が高くて見通しが良いので油断しがちになったりもしますし、子供の場合は一時停止のルールを知らなかったりする場合もあります。一時停止線が無くても、危なそうな交差点では停止して安全確認をしたほうが望ましいですが、住宅街の生活道路などで全ての交差点で停止するもの現実的では無いので、飛び出しリスクが低い交差点は速度を落として通過するなど工夫した安全運転を行えると良いと思います。

一時停止中に、自転車が坂道をすごい勢いでおりてきた。一時停止の時間が短ければ、自転車と接触してしまうところだった。

朝の送迎時、脇道から自転車が飛び出してきました。こちらは、止まれで一旦停止を確実にしたため、接触はしませんでしたが、数十センチでも前に出ていたら衝突していたと思います。

●●様のご自宅近くで自転車が飛び出して来た。停止線で停車中でしたが、人によっては徐行せずに走行するケースもあると思うので、必ず2段階停止をする

小さな交差点で、自転車が右側から飛び出してきた。こちらは一時停止していたが、右の確認が浅かったと思う。発進のためアクセルを軽く踏み込んだとき自転車が横切ったが、強くブレーキを踏み事なきを得た。同乗のお客様はおらず問題なし。

こちらが一時停止線でしっかり停車していなかったら、事故が発生していたパターンのヒヤリハットです。一時停止線でしっかり停車して安全確認を行うのが、とても大事であることが実感できますね。後続車からのプレッシャーが気になることも有ると思いますが、気にせず安全確認を優先して下さい。停車したあと、左を見て右を見て発進したら、左から猛スピードで自転車が突っ込んでくる、みたいなこともよくありますので、気が抜けません。

交差点で右折時、対向車線が渋滞していて止まってくれたので通過した時、車の陰から直進の自転車が飛び出してきた。

渋滞中の交差点で自転車が猛スピードですり抜け、あと少しで接触しそうだった。自転車は全く減速せずに走り去った。

交差点での右折時、対向車が交差点の手前で止まっていても、横から自転車がすり抜けて飛び出してくることは定番のヒヤリハットです。特に、対向車がパッシングなどの合図でこちらに進路を譲ってくれている場合、待たせず急いで進まなきゃと気が急く形になりますが、そういうスキを付いて自転車が突っ込んでくるので要注意です。

右折する際、こちら側の道に左折する自転車が猛スピードで膨らんで交差点に進入してきた。カーブミラーであらかじめ自転車が来ることが見えていたため、手前で止まっていたので接触はしなかったが、道路ギリギリまで出ていたらおそらくぶつかっていた。

●●病院付近で右折しようとしたところ、同じタイミングで自転車が右折してきたので、距離を取って曲がった。

交差点で左折しているときに自転車が突っ込んできてぶつかる寸前でした。

自転車が大きく膨らんで右折して来た。

●●様宅近く、小さな子供が自転車で大きく交差点を曲がって来ることがあり、大変危険です。スピードを落として交差点ではよく確認を。

交差点での右左折時の接触ヒヤリハットです。右左折時、自転車やバイクと進路がバッティングしてどちらが優先か悩んだ場合は、身軽な自転車側に譲るようにしたほうが安全です。また、これも特に子供に多い傾向ですが、交差点の中央を通る形で大きく斜めに曲がる自転車も居ることを意識して危険予測をしましょう。 自転車側は、車の方がいい感じに避けてくれるだろうと無闇に期待して、危ない走行をするものです。

朝、センターの駐車場を出るときに、右側から来る車に注視していたところ、左側から逆走の自転車が来てびっくりした。

●●様の送迎時に、駐車場から出る時に、歩道を横切るが、自転車の飛び出しがあるので注意が必要。

駐車場から歩道を横切って車道に出るときは、歩道を通行中の歩行者や自転車に注意しつつ、かつ、車道を走行中の車や自転車に注意しつつ、タイミングを見計らってスムーズに進まないといけません。人通りの多い時間帯だと、神経使いますよね。そんな中で、音も無く高速走行してくる自転車は、気がつくと目前に迫ってるので要注意です。また、駐車場から左折して車道に出るときは、右側から来る車だけに注意すれば良いと思い込みがちになりますが、油断してると逆走自転車が左側から突っ込んでくるパターンがありますので、これも念頭において忘れず安全確認してください。

雨のため、傘をさして自転車に乗っている人が沢山いた。急に車道に出てきて恐い思いをした。

雨のため、車の交通量もかなり多く、自転車も傘を指しながら運転している。狭い道なのに、駅が近いせいか、道路の両側自転車が通りとても危険である。

送迎時に、雨が降っていました。細い道を走行中、学生が傘をさしながら自転車に乗っていた。道の両側に同じような自転車が走っていて、とても運転に危険を感じた。

帰りの送迎時、一時停止で停車中に左側から傘をさした、自転車の男性が通過していった。全体的に黒っぽい服装で、すぐに見分けがつかなくヒヤリとした。

雨の日は特に注意が必要です。傘を差した自転車はいつもより幅を取りますし、運転者の視界が狭まりますし、濡れた路面で滑りやすく、傘が風に煽られてふらついて倒れやすくなっています。こちらの視界も雨粒で遮られて、ワイパーで注意力が乱されますし、音も雨音にかき消されて聞きづらくなりますので、悪条件だらけです。晴れの日と同じスケジュールを守ろうと運転を急がずに、いつもよりスピードを落としての安全運転を心がけて下さい。

走行中にネコが飛び出してきそうになったため、少し急ハンドルになってしまいました。すぐにお客様に声掛けをし無事を確認しました。

道路を走行中、公園からボールが飛んできて車道に転がった。

走行中に、リードに繋がれていない犬が飛び出してきた。

朝のお迎え時坂の途中にたぬきが出てきた。最近イノシシも出てくるとの事。以前、熊も出ており注意する。

●●様が、降りたあと、車の前に傘が飛んで来て、ヒヤリとした。かたずけて、走行しました

犬や猫や狸は、道に飛び出してきても急ブレーキや急ハンドル操作をせずにそのまま轢くようにと、免許習得時に教わりました。特に乗客を乗せて運転している場合は、車内の乗客の安全が最優先ですので、そうするべきです。でも、実際に轢いたら相当心にダメージを負うと思うので、轢かないに越したことはありません。見かけたらいつでも止まれるように速度を緩めておくのが良いと思います。熊が出たら…とても困りますね。

どのようにすれば事故を防げるでしょうか?

  • 自転車が飛び出してきそうな状況予測をして、危険度が高いと判断したら車の速度を緩めた上でいつでもブレーキが踏めるようにしておきましょう
  • 可能な限り自転車とは距離を開けるように車を運転しましょう
  • 自転車に常に譲る運転を行うようにしましょう
  • 道を塞いでる自転車にクラクションを鳴らさないようにしましょう
  • 脇を走行中の自転車が横にズレて自動車の進路に飛び出してくる前提での危険予知運転をしましょう
  • 子供は、左右確認も後方確認も全くせず、自分の進む方向しか見ていないものと考えましょう
  • 一時停止線が無くても、危なそうな交差点では停止して安全確認をしましょう
  • 一時停止線では、後続車からのプレッシャーを気にせず、しっかり一時停止して安全確認をしましょう
  • 交差点での右折時、対向車が交差点の手前で止まっていても、横から自転車がすり抜けて飛び出してくるのを注意しましょう
  • 右左折時、自転車やバイクと進路がバッティングしてどちらが優先か悩んだ場合は、相手に譲るようにしましょう
  • 駐車場から車道に出るときは、逆走自転車が左側から突っ込んでくるパターンに注意しましょう
  • 雨の日は、晴れの日と同じスケジュールを守ろうと運転を急がずに、いつもよりスピードを落としての安全運転をしましょう
  • 犬や猫や狸が急に道に飛び出してきても、急ブレーキや急ハンドル操作をしないようにしましょう


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