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送迎業務ヒヤリハット 傾向と対策 【走行中不備編(3)】自動車飛び出し

デイサービス等、介護の送迎業務において、具体的にどのようなヒヤリハットが発生しているか? その影響範囲はどこまで及ぶか? 対策をどのように打っていけばよいか?

具体的なサンプルをもとに、紐解いていきます。

送迎車を運転中、他の自動車が飛び出してきて、自車と衝突しそうになるヒヤリハットは、日常的に頻発してると思います。

車同士の衝突では、衝突時の威力が大きいため、車体のみならず車内の乗員へ被害を与える危険性が高くなります。

  • 脇道から飛び出してくる自動車
  • 店の駐車場から飛び出してくる自動車
  • 時停止違反
  • 交差点右左折時に信号無視で飛び込んでくる対向車
  • 丁字路でのお見合い・すれ違い
  • 夜間の無灯火運転車
  • 予期せぬバック走行

これら、自動車飛び出しインシデントに遭遇した際、どのようなリスクが発生するか? 実際のヒヤリハットを元に、見ていきましょう。

朝の送迎時マンションの駐車場(左側)より車が来る。慌てて、急ブレーキを踏む。一時停止がないため、マンションの住人の方の車に、十分に注意する。

脇道から車が急に飛び出しそうになったので急ブレーキを踏んだ。

コンビニから、車が停止せず飛び出してきて、ぶつかりそうになりました。

団地の脇道から突然バイクがとひだしてきて危なかったです。

太めの優先道路を走行中に、脇から自動車が飛び出してくるシチュエーションです。こちらが優先なので当然止まるだろう、と思い込んだところに突っ込んできます。こちらとの距離感を見誤っていたり、他のものに注意が逸れていてこちらを見落としていたりと言った、うっかりミスで発生することが多いですね。挙動の落ち着かない車を見かけたら、念の為、止まりやすい速度まで減速をしつつ注意するのがよいでしょう。また、飛び出しが多い地点(大規模マンションの駐車場や、利用客の多い店舗の駐車場や、抜け道として利用されていて交通量の多い脇道など)の情報は、事業所内で積極的に共有するのも有効です。

駅の近くのガード下をくぐる時に、左から来た車が一時停止しないでそのまま突っ込んできた。

脇道から一時停止せずに左折してくる車にヒヤリとした。

トラック運転手が、一時停止を守らずり送迎車両の前に出てきた。

住宅地の道路を走行中、脇道から一旦停止不十分の軽自動車が飛び出して来た。軽自動車側はおそらく、車が走行して来ないだろうとの思い込みから、停止線の内側で停まらず、減速もしていなかったと思われる。

栄町の商店街あたりは一時停止を無視して来る車が多いです。優先側でもスピードを落として交差点は通ったほうがいい。

一時停止線がちゃんと引かれている脇道についても、自動車が飛び出してくることは良く有ります。

右折しようとしていたら前方からきた車両が、赤信号にも関わらず、直進しようとしてきた。

朝の送迎中に右折しようと一時停止し、左右確認していると、バイクが来ていた。右折可の方向指示機が付いていたので、発進するとバイクも直線しぶつかりそうになった。スピードが出ていなかったので、ぶつかることなく過ぎた。指示機が入っていても気を付けます。

大通りへの右折時、原付が車の死角におり、見えづらかった

交差点の右折時は、事故が多発する要注意ポイントです。対向車線の直進車は黄色信号で滑り込んできますし、バイクは対向車線で停止してる車の側をすり抜けて直進してきますし、右折中に対向の左折車が勢いよく曲がってきてぶつかりそうになることもあります。右折中の自車の横腹にぶつけられれると、助手席や後部座席に乗っている利用客が大きなダメージを受けるリスクが大きいです。後続車からのプレッシャーなどもあり、なにかと急かされがちな右折ですが、交差点中央で周囲の安全確認を再度行った上で、油断せず進むようにしましょう。

T字路から右側に曲がろうとした際、見えにくかったので前の方に出て行くと、左側から車が出て来てびっくりした!

●●病院付近の小さな十字路で2段階停止後に進もうとしたが、左側からそこそこのスピードで車が直進してきた。交差点での慎重な確認の重要性を実感。

交差点で軽自動車が停止せずに勢い良く右折してきた。

信号の無い小さな交差点や丁字路の事故ヒヤリハットです。この状況の場合特に、自車のほうが優先な場合でも、相手が自分側のほうが優先だと思いこんで堂々と危険運転を行うことが想定されます。どちらが優先、ということにあまり考えを囚われ過ぎずに、できるだけ譲って道が安全になってから進むという姿勢をとっておくのが、結果的に安全でしょう。

夕方の送迎時、ヘッドライトをつけていない車が道に飛び出してきたので危なかった。

●●様の送迎の後、元の道に戻るため、細い道から出ようとした時、既に暗くなっていたが無灯火の車が右から来てびっくりした。

暗くなってもライトを付けずに走行する自動車や、スモールライトだけで済ませる自動車は、気付くのが遅くなったり距離感覚が測れなくなったりするので要注意です。整備不良で片側のヘッドライトだけ点いている車を、二輪車と誤認することもあります。ハイビームなども上手に活用して、なるべくこちらから見つけて気がつくようにする方法がありますね。

狭い路地を走っていたら、勢いよくバックをしてきた車があり、ぶつかりそうになりました。

●●号線を走行していると、高速道路に入った車がバックで勢い良く戻ってきて、ぶつかりそうになった。

住宅街にて、同業者が勢いよくバックして来た。

こちらにお尻を見せている他車がバック走行で迫ってくると、行動が読めなくて焦りますね。バックしてくる他車が何を考えて行動しているのか、一瞬で察して正確な安全行動をするのは難しいこともあるので、場合によってはハザードを炊いた上で減速や停車しつつ、ゆっくり状況把握できるようにしたほうが良いこともあります。

16時半になったため、センター敷地内から公道に出ようとしたところ、右側から車が出てきた。送迎車の窓ガラスが曇っており見難い状況であったため、危なかった。

一般の人から当社の送迎車が凄い勢いで交差点に入ってきたので怖かったと言われました。近所の方はよく見ています。気を付けましょう。

こちら側に過失があるミスについては、当然許容されるものではありません。ただ、単純にドライバーだけの責任問題になるかと言うと必ずしもそうでもなく、キツキツの送迎スケジュールで時間に追われていたり、送迎車の調子が悪かったリなどの原因によって発生することもまま有りますので、施設全体で問題行動の原因となる要素を取り除いていくのが大事です。

どのようにすれば事故を防げるでしょうか?

  • 優先道路を走ってる際も油断せずに、脇道から車が飛び出してくるかもしれない運転を心がけましょう
  • 飛び出しが多い地点(大規模マンションの駐車場や、利用客の多い店舗の駐車場や、抜け道として利用されていて交通量の多い脇道など)の情報は、事業所内で積極的に共有していきましょう
  • 一時停止線で他車がきちんと止まってくれるのを期待しすぎないようにしましょう
  • 黄色信号時に駆け込んでくる対向車に注意しましょう
  • すり抜けバイクが停車中の対向車列から飛び出してくるかもしれない予測を持っておきましょう
  • 夜間は無灯火で走ってる車が居ることを念頭においておきましょう
  • バック走行の車に出くわしたら、慎重に様子を見ましょう
  • なによりも、余裕のあるスケジュールで、心に余裕を持って運転できる環境を作りましょう


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